サウザー「省みぬ」の真相|非情な名言の裏にある哀しき過去と心理
サウザー「省みぬ」の真相|非情な名言の裏にある哀しき過去と心理を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を分かりやすく展開します。
「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」というセリフが登場するのは、原作漫画『北斗の拳』単行本第10巻(第97話「愛深きゆえに!の巻」)およびテレビアニメ版第67話です。自らの体を貫く謎の秘密を破られ、ケンシロウの猛攻によって両脚の自由を奪われながらも、サウザーが南斗鳳凰拳の真髄である「極星十字拳」を放つ直前に叫んだフレーズです。
彼が統べる南斗鳳凰拳は、南斗六聖拳において唯一「構えを持たぬ拳」とされます。構えとは防御の姿勢であり、至高の帝王である鳳凰拳には敵を迎撃する前進あるのみ、防御や退却など存在しないという絶対の教義に基づいています。この闘争哲学が、極限状態において次の3つの否定形として結実しました。
- 退かぬ(しりぞかぬ):敵を前にして一歩も引かない。帝王に退走の二文字は存在しないという物理的・戦術的拒絶。
- 媚びぬ(こびぬ):誰に対しても頭を下げず、へつらわない。他者への依存や情けを乞う行為の精神的拒絶。
- 省みぬ(かえりみぬ):自らの選択や歩んできた道を悔やまない。過去を振り返り、自責の念や良心の呵責に囚われることの完全な遮断。
前二者の「退かぬ」「媚びぬ」が外敵に対する武人の態度であるのに対し、最後の「省みぬ」だけは、サウザー自身の「内面」に向けられた言葉です。ここにこそ、彼の人間性が凝縮されています。