ブルー・シャトウ誕生秘話とレコ大の真実!昭和Gs伝説の光と影
ブルー・シャトウ誕生秘話とレコ大の真実!昭和Gs伝説の光と影の注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。
『ブルー・シャトウ』を語る上で欠かせないのが、後に『機動戦士ガンダム』の劇場版主題歌などを手掛け希代のメロディメーカーとして名を馳せる井上忠夫(後の井上大佑)の作曲エピソードです。当時の日本のポップス界において、ロックバンドのリードボーカルが木管楽器であるフルートを構え、哀愁漂うソロを吹き鳴らすスタイルは前代未聞でした。
井上は米軍キャンプのジャズや洋楽で叩き上げた卓越した音楽理論の持ち主であり、バロック音楽やヨーロッパ民謡の端正な旋律を日本の歌謡曲の情緒へと落とし込みました。特にレコーディング現場で即興的に練り上げられた井上大佑のフルート間奏は、それまでのエレキギター主体のサウンドに劇的な品格を与え、老若男女の耳を捉える最大のフックとなったのです。
一方、作詞を担当した橋本淳による作詞秘話も極めてドラマティックです。「森と泉にかこまれて 静かに眠るブルー・シャトウ」という幻想的な一節で始まるブルーシャトウの歌詞の意味は、ヨーロッパの古城(シャトウ)を舞台にした、叶わぬ恋の切なさと追憶の孤独を描いたもの。橋本は自著や当時の回想録において、「洋楽のビートに乗せながらも、日本人の心の琴線に触れる抒情詩を成立させたかった」と証言しています。無機質な直訳調のポップスが多かった時代に、ヨーロッパの耽美な世界観と純文学的な日本語を融合させた試みは、画期的なイノベーションでした。