元大関・琴風『まわり道』の真実|名曲誕生秘話と尾車親方の現在

元大関・琴風『まわり道』の真実|名曲誕生秘話と尾車親方の現在にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

現役の看板力士が本格的なレコードをリリースし、音楽チャートの上位を席巻する――現代では考えにくいこの現象が起きたのは、1982年8月21日のことでした。キャニオン・レコードから発売された『まわり道』は、たちまち全国の有線放送やラジオのリクエストを独占し、街中にその歌声が響き渡りました。

この異例の歌手活動が実現した背景には、当時の大相撲界の寛容さと、何よりも琴風豪規という力士が背負っていた壮絶なドラマ性がありました。当時、日本相撲協会は現役力士の芸能活動に対して厳格な姿勢を取っていましたが、師匠である先代佐渡ヶ嶽親方(元横綱・琴櫻)の強い後押しと、「相撲道に一切の悪影響を出さない」という本人の固い誓約のもとで特例としてレコーディングが許可されたのです。

テレビ特番や自著の手記で琴風自身が述懐しているように、当初は「相撲取りが歌など歌っていいのか」という葛藤が本人の中に強くありました。しかし、楽曲を手掛けた作詞家・なかにし礼氏と作曲家・三木たかし氏の熱烈なアプローチが、彼の背中を押すことになります。二人は単なる企画モノではなく、琴風という一人の男が乗り越えてきた「血と汗の歴史」を音楽として結晶化させるべく、心血を注いで楽曲を創り上げました。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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