ゆで卵は1日何個まで?コレステロールの真実と2026年最新摂取目安
ゆで卵は1日何個まで?コレステロールの真実と2026年最新摂取目安の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
長年にわたり日本人の食卓に定着していた「卵は1日1個まで」という定説。このルーツは、1913年にロシアの病理学者ニコライ・アニチコワがウサギに大量のコレステロールを与えた実験に端を発します。草食動物であるウサギの血管に動脈硬化が生じたことから「コレステロールの多い食品=血管障害の原因」という図式が世界中に広まりました。
しかし、人間を含む雑食動物では、体内のコレステロール調節機構が極めて精密に働きます。人間の体内に存在するコレステロールの約70〜80%は肝臓で自生されており、食事から吸収される割合はわずか20〜30%に過ぎません。食事からの摂取量が増えれば肝臓での合成量が抑えられ、摂取量が減れば合成量が増えるというフィードバック制御が働いているのです。
こうした科学的証拠の蓄積を受け、厚生労働省が定める『日本人の食事摂取基準』において、2015年版以降コレステロールの目標量(上限値)は撤廃され、2026年最新の改訂ガイドラインでもその方針が踏襲されています。十分な科学的根拠が得られないまま個数制限を課す必要はないと公的に結論づけられました。
ただし、脂質異常症(特に高LDLコレステロール血症)の診断を受けている方や、遺伝的に食事の影響を受けやすい体質(高レスポンダー)の場合は、過剰摂取が血中脂質を押し上げるリスクが残ります。臨床現場の医師らも「健常者であれば神経質に1個に縛られる必要はないが、既往歴のある人は主治医の指導に従うべき」と指摘しています。