ベネズエラ美女と治安悪化の深層|ミスコン大国が抱える光と影の現実
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華やかな美の栄光と完全に裏腹をなすのが、深刻を極めるカラカスの治安情勢です。南米の中でもベネズエラは治安の悪化が際立っており、かつて世界で最も殺人発生率が高い首都の一つとして国際機関の報告書にその名を刻みました。日没後の外出は現地住民であっても極めて危険とみなされ、富裕層ですら防弾仕様のSUVに乗り込み、私設の武装警備員を雇わなければ外出できない過酷な現実が定着しています。
このベネズエラ治安悪化の原因を紐解く上で避けて通れないのが、長期にわたる失政とベネズエラ経済危機とハイパーインフレです。同国は世界最大級の原油埋蔵量を誇りながら、かつてのチャベス政権からマドゥロ政権へと続く強権的な社会主義政策のもとで民間産業を国有化し、国家財政を原油輸出収入のみに過度に依存させました。その結果、原油価格の乱高下と米国の経済制裁、壊滅的な生産設備の劣化が直撃し、数百万パーセントに達する未曾有のハイパーインフレを招くことになったのです。
自国通貨「ボリバル・ソベラノ(VES)」は紙くず同然となり、月給が実質数ドル程度にまで落ち込む中で、警察官の給料すら生活不能なレベルまで激減しました。その結果、治安を守るべき警察官が賄賂を要求したり、自ら強盗グループに武器を横流ししたりするモラルハザードが常態化。街頭には「コレクティーボ」と呼ばれる政府系の親衛武装集団や、南米全域に悪名を轟かせる巨大ギャング組織「トレン・デ・アラグア(Tren de Aragua)」が台頭し、一般市民を狙った短時間誘拐(セクエストロ・エクスプレス)や拳銃を用いた強盗が頻発する無法地帯が形成されました。