型枠セパの選び方完全版!側圧パンクを防ぐピッチ計算と施工要領
型枠セパの選び方完全版!側圧パンクを防ぐピッチ計算と施工要領の概要と注目ポイントをわかりやすく整理しました。
建設現場の生々しい実態を取材すると、仕様書通りの金物を使用していても重大インシデントに発展したケースが後を絶ちません。某大手ゼネコンの所長や型枠一筋40年のベテラン型枠工は、打設当日の「焦り」と「見落とし」が惨劇を招くと証言します。
「真冬の打設でポンプ車を待たせたくない一心から、1層あたりの打設高さを規定の1.0mから一気に2.5mまで打ち上げた現場がありました。下段にかかる側圧は計算値の1.8倍に跳ね上がり、最下段のフォームタイが弾け飛んで型枠が一気に大口を開けました。数立方メートルの生コンが足場に流出し、復旧とハツリ作業に数百万円の損害が出たのです」(都内現場代理人の証言)
さらに深刻なのが、地下躯体や受水槽における漏水トラブルです。通常の丸セパはコンクリート硬化時の乾燥収縮により、鋼材とコンクリートの界面にミクロ単位の微細な隙間(水みち)が生じます。外水圧がかかる地下階で通常の丸セパを使用すると、雨水や地下水がセパレーターを伝って室内に湧き出ることになります。これを物理的に防ぐのが止水セパレーター施工要領です。
止水セパレーターは中央部に鋼板製の止水板(フランジ)が全周溶接されているか、水に触れると膨張する水膨潤ウレタンゴムが圧入されています。施工において絶対に怠ってはならない要領は以下の通りです。
- 全周溶接の健全性確認:止水板の溶接部にピンホール(微小な穴)やスラグ巻き込みがないか打設前に目視確認する。穴があれば水みちを塞ぐ効果はゼロになる。
- 中央位置の割り出し:止水板が壁厚の中心(芯)に位置するようセットする。片寄るとかぶり厚不足やクラックの原因となる。
- コンクリートの充填性確保:止水板の直下はエアーやノロが抜けにくく、豆板(ジャンカ)が生じやすい。打設時は棒バイブレーターの適切な加振と、木槌による型枠外部からの小叩きを徹底し、止水板周囲に空隙を残さない。
また、現場加工における型枠セパ溶接基準にも厳格なルールが存在します。「型枠が動かないように」と、安易に主筋やあばら筋(スターラップ)へセパレーターをアーク溶接する職人が散見されますが、これは建築学会規準(JASS 5)で固く禁じられている重大な違反行為です。鉄筋に直接溶接の火を当てると、熱影響によって鉄筋母材に焼き割れが生じ、引張強度が著しく低下(脆性破壊リスク)します。セパレーターを固定する場合は、専用のセパ引きアンカーやセパ止め金具を使用するか、構造耐力上影響のない捨て筋(無収縮金物等)に対して決められた溶接長さで施工しなければなりません。