岸信介は何した人?昭和の妖怪の功罪と安倍元首相へ続く影響の全貌
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岸信介の存在を語る上で欠かせないのが、日本政界の頂点に君臨し続けた名門一族の系譜です。岸の実弟は、沖縄返還を成し遂げノーベル平和賞を受賞した元首相・佐藤栄作です。
実父である佐藤秀助の次男として生まれた信介は、中学時代に父の実家である岸家へ養子入りしました。一方、三男の栄作は佐藤家に残り、兄弟揃って東京帝国大学を経て官僚となり、相次いで内閣総理大臣へ登り詰めるという前代未聞の記録を残しました。対立を恐れず突破する兄・信介に対し、根回しと調整に長けた弟・栄作は「人事の佐藤」と呼ばれ、好対照な手法で戦後保守政治を牽引しました。
そして、岸の長女・洋子が嫁いだのが外務大臣を務めた安倍晋太郎であり、その間に生まれた次男こそが故・安倍晋三元首相です。
安倍元首相は幼少期、祖父である岸に深く可愛がられ、その政治哲学を直に吸収して育ちました。安倍氏が生前掲げた「戦後レジームからの脱却」「集団的自衛権の限定行使容認」「平和安全法制の整備」「憲法改正への執念」は、まさに祖父・岸信介が道半ばで倒れた夢の継承そのものでした。祖父が築いた日米安保を、半世紀を経て孫がより実効性の高い同盟へと深化させた構図は、現代日本政治の深層を象徴しています。