終末論はなぜ繰り返されるのか?黙示録から終末時計の真相まで解明
終末論はなぜ繰り返されるのか?黙示録から終末時計の真相まで解明とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。
終末論の根底を理解するためには、東洋と西洋における宗教的死生観の決定的な差異を知る必要があります。キリスト教における終末論の根幹を成すのが新約聖書の末尾に収められたヨハネの黙示録の解説です。著者のヨハネが幻視したとされるこの書物は、ローマ帝国による苛烈なキリスト教迫害下において、苦難に喘ぐ信徒に向けて書かれました。神に敵対する邪悪な勢力が滅ぼされ、最後の審判を経て「新しい天と新しい地」が到来するという、直線的な歴史の終焉と神の王国の完成を描き出しています。
これに対し、東洋の代表格である仏教の末法思想との違いは、時間の捉え方にあります。仏教において時間は始まりも終わりもない輪廻(円環)の構造を持っています。釈迦の入滅後、教え(正法)・修行(像法)を経て、教えのみが残り悟りを開く者がいなくなる時代を「末法」と呼びました。平安時代末期、相次ぐ大火や飢饉、武士の台頭による治安悪化を目の当たりにした日本の貴族や庶民は「まさに今が末法である」と絶望し、これが法然や親鸞による浄土教の隆盛へとつながりました。西洋の終末が「世界の完全な審判と更新」であるのに対し、東洋の末法は「道徳的・霊的な衰退期における個人の救済希求」に重きが置かれます。