お清めの塩の正しい使い方|玄関前での順番と浄土真宗の真相2026

お清めの塩の正しい使い方|玄関前での順番と浄土真宗の真相2026にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

お清めの塩をめぐって最も注意しなければならないのが宗派の違いです。日本仏教の中で最大の信徒数を誇る浄土真宗では清めの塩を原則として一切使用しません。本願寺派(お西)や真宗大谷派(お東)の葬儀に参列すると、会葬礼状に塩が同封されていないことに気づくはずです。

浄土真宗で清めの塩を使わない理由は、開祖・親鸞が説いた教義の根本にあります。浄土真宗では、阿弥陀如来の本願によって「亡くなった人は誰しも迷うことなく、即座に極楽浄土へ往生して仏になる(往生即成仏)」と教えられます。つまり、故人は恐れるべき霊や化けて出る存在ではなく、尊い仏様そのものなのです。

したがって、葬儀帰りに塩を撒いて清めるという行為は、「故人の死を不浄・不吉な穢れとして忌み嫌い、追い払おうとする非礼な行為」と解釈されます。大切な家族を亡くした遺族の心情を傷つけ、仏教本来の命の尊厳を否定することになりかねないため、浄土真宗の寺院や門徒の間では清めの塩を強く否定する方針が貫かれています。

背景には、神道と仏教における穢れの解釈の違いが存在します。神道では「死」や「流血」を生命力が減退した「気枯れ(けがれ)」と捉え、共同体の秩序を守るために海水や塩、水を用いた「禊(みそぎ)・祓(はらい)」を極めて重視します。この神道由来の風習が長い歴史の中で仏教葬儀と混淆し、民間信仰として庶民の間に定着したのが「お清めの塩」の正体です。神道起源の風習であるからこそ、純粋な仏教教義に照らし合わせた際に矛盾が生じる構造になっています。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest