志村けんと柄本明のコントはなぜ伝説なのか?芸者劇と間の妙の全貌
志村けんと柄本明のコントはなぜ伝説なのか?芸者劇と間の妙の全貌とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を整理してお届けします。
インターネット上の掲示板やSNSでは長年、「志村けんと柄本明のコントには台本が一切なく、すべてが完全アドリブだったのではないか」という言説が都市伝説のように語り継がれてきました。しかし、この言説は半分正しく、半分は誤解を含んでいます。
実態としては、「コントの入口と着地点(オチ)を記した簡潔な台本は確実に存在していたが、その道中は完全なフリーハンドに委ねられていた」というのが真実です。番組制作関係者の回顧録や柄本さん自身の後年のインタビューによると、作家から渡される台本はわずか数ページ、台詞も「〜〜といった話をする」程度のト書きに近いものでした。
柄本さんは後年、「志村さんとのコントはアドリブと言われるけれど、デタラメをやっているわけではない。志村さんが投げてくる球をどう打ち返すか、お互いに相手の芝居を必死に見ていた」と述懐しています。つまり、好き勝手に暴れる放任型のアドリブではなく、「キャラクターの性格と文脈を1ミリも外さずにどこまで深掘りできるか」という、極めて厳密な演技規律の上に成立していたセッションだったのです。