ルパンも奪い合う!?カリオストロの城パスタを完全再現するプロの隠し味
ルパンも奪い合う!?カリオストロの城パスタを完全再現するプロの隠し味についての疑問解決ガイドを徹底解説します。
ルパン三世と次元大介が国営カジノから強奪した偽札をばら撒き、逃走の果てにたどり着いた小国カリオストロ公国。二人が立ち寄った街道沿いの小さなトラットリアで注文したのが、大皿に山盛りにされたミートボールスパゲッティでした。
フォークを器用に回しながら長いパスタを巻き取り、最後の一粒となった巨大ミートボールを奪い合うルパンと次元のパスタ取り合いシーンは、宮崎駿監督ならではの「生命力あふれる食事描写」の原点にして最高峰といえます。湯気の立ち上り方、パスタに絡みつくトマトソースの照り、そして肉団子のずっしりとした重量感が、観る者の胃袋を直接刺激します。
料理史および映画史の視点から分析すると、このパスタの元ネタはイタリア南部からの移民がアメリカで発展させた「スパゲッティ・アンド・ミートボール(Spaghetti with Meatballs)」です。伝統的なイタリア本土のトスカーナ料理やローマ料理では、プリモ・ピアット(第一皿)のパスタに主菜級の巨大な肉団子を乗せる文化は一般的ではありません。しかし、20世紀初頭にアメリカへ渡ったイタリア系移民たちが、豊かに手に入る牛肉や豚肉を使って生み出したボリューム満点の大衆料理こそが、この料理のルーツです。
テーブルに置かれた藁包みのボトルは、イタリア・トスカーナ州の代表格であるキャンティ(Chianti)の赤ワイン「フィアスコ瓶」です。宮崎駿監督は、映画『ゴッドファーザー』をはじめとするクラシックなギャング映画や、泥臭くも温かみのある大衆酒場の情景を巧みにオマージュし、無法者たちの乾杯にふさわしい「極上のごちそう」として画面に定着させました。