太ももの付け根が痛い原因とは?歩行時の違和感に潜む重大疾患と受診科
太ももの付け根が痛い原因とは?歩行時の違和感に潜む重大疾患と受診科について重要なポイントを解説いたします。最新の情報をチェックしてください。
太ももの付け根といっても、トラブルが起きている解剖学的な位置によって疑うべき傷病名は全く異なります。痛みの局在を正しく把握することは、適切な治療法を選択するための第一歩です。
太ももの付け根の痛みが内側にある場合、恥骨と太ももの骨をつなぐ内転筋群の筋腱付着部炎や肉離れが疑われます。特にサッカーやランニングなど、キック動作や急な方向転換を伴う運動を好む層に多発するのが鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)の原因となる骨盤周囲の機能不全です。体幹と下肢の筋力バランスが崩れ、恥骨結合部に過剰な牽引力が集中することで、難治性の内側痛を引き起こします。
一方、太ももの付け根の痛みが外側に出るケースでは、股関節の外側にある大転子という骨の突出部周辺で摩擦が起きる「大転子滑液包炎」や、腸脛靭帯の過緊張が代表的です。歩行時や寝返りで患部を下にした際に強い圧痛を伴うのが特徴です。また、歩行中や足を捻った瞬間に太ももの付け根が痛いピキッと電撃のような鋭痛が走る場合は、関節の受け皿を取り囲む軟骨組織である股関節唇損傷(こかんせつしんそんしょう)の可能性が極めて高くなります。