増トン車とは?中型ボディで大型並みに積める理由と免許・維持費を徹底解説

増トン車とは?中型ボディで大型並みに積める理由と免許・維持費を徹底解説の背景について、専門知識を取りまとめてご紹介します。

利点の多い増トン車ですが、運用現場には特有の難しさやデメリットも存在します。トラック事業者が直面するリアルな課題を掘り下げます。

容積勝ち(かさ高な荷物)の荷役には不向き
増トン車は荷台の床面強度やサスペンションが強化されていますが、荷台の容積(荷室の長さ・幅・高さ)そのものは中型ロング車と大差ありません。そのため、発泡スチロール、スナック菓子、衣料品といった「軽くて体積が大きい荷物」を運ぶ場合、荷室がすぐに満杯になってしまい、増トン車の強みである積載重量の余裕を活かせないという構造的ミスマッチが起きます。

架装による「実質積載量(減トン)」の問題
トラックの最大積載量は、計算式【車両総重量 −(車両重量 + 乗車定員×55kg)】で算出されます。そのため、クレーン(ユニック)、パワーゲート、厚みのある保冷・冷凍バンボディなどの重い装備を架装すると、その分だけ「車両重量」が重くなり、車検証上の最大積載量が削られる(減トンされる)現象が起きます。8t積載を見込んでシャシーを購入したものの、重装備な架装を施した結果、実質6t程度しか積めなくなる事例は日常茶飯事です。

過積載に対する取り締まりの厳格化
近年の国土交通省および警察による過積載防止の取り組みは厳しさを増しています。荷主都合や現場の目測ミスによる過積載は、運行停止処分や荷主への勧告・公表に直結します。「4tボディだから感覚で積み込んでしまう」といった現場の油断を防ぐため、軸重計やデジタルタコグラフを活用した徹底した重量管理が求められます。

【プロの結論】増トン車を選ぶべき現場・避けるべき事業者の判断基準

増トン車を導入して業務効率を最大化できるケースと、逆効果になってしまう条件は明瞭に分かれます。

【増トン車がベストマッチする事業者】

  • 積載物が高比重である(機械、金属加工品、建築土木資材、飲料・液体など)
  • 配送先が都市部の路地、住宅地、古い工場など、大型トラックが進入できない狭小地である
  • 大型トラックを購入する予算はないが、4t車1台では重量オーバーで2往復していた航路を1回に集約したい
  • 社内に大型免許を保有するドライバーが一定数在籍している

【増トン車の導入を慎重に検討すべき事業者】

  • 運ぶ荷物の大半が軽量な段ボール箱やプラスチック製品など、容積(容積率)で荷台が埋まる荷物である
  • 所属ドライバーが「中型免許(8t限定)」しか持っておらず、大型免許の取得支援制度が整っていない
  • 長距離幹線輸送がメインで、常に10t以上の最大積載量をフルに活用したい現場
高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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