小室哲哉の著作権は現在誰のもの?5億円事件の真相と印税の行方
小室哲哉の著作権は現在誰のもの?5億円事件の真相と印税の行方とはどのようなものなのか? 詳しい意味を整理してお届けします。
小室氏の著作権問題をめぐっては、一般的な著作権認識の不足からくる誤解が少なくありません。報道の断片だけを追っていると見落としがちな3つの盲点を整理します。
第一の誤解は、「作詞・作曲者であれば、曲の権利を誰にでも自由に売却できる」という錯覚です。プロとしてメジャーレーベルからリリースされる楽曲の多くは、宣伝費や制作費の回収と引き換えに、音楽出版社へ著作権(著作財産権)が譲渡されます。著作者本人に残るのは「著作者人格権」と「JASRAC等から分配を受ける受給権」が主であり、出版社に無断で権利そのものを第三者に横流しすることは法的に不可能です。小室氏はこの構造を熟知していたはずでありながら、極限の資金繰りの中で一線を越えてしまいました。
第二の誤解は、「詐欺事件のせいで楽曲が自由に聴けなくなった」というデマです。逮捕直後の一時期こそ、CDの出荷停止や配信自粛といった過剰反応が見られましたが、楽曲自体の著作権は何ら失効していません。作品そのものに罪はなく、権利関係が整理された現在ではあらゆるプラットフォームで何ら制約なく鑑賞できます。
第三の誤解は、「806曲の全権利がすべてエイベックスに買い占められた」という見方です。実際には、初期のTM NETWORK関連作をはじめとする楽曲群はソニー・ミュージックパブリッシングなど他社が権利を持つケースも多く、事件を機にすべての権利が一社に独占集約されたわけではありません。各社がそれぞれのカタログを法に則って健全に保有・運用しています。