大後寿々花の子役時代と現在|Sayuriで世界を震わせた天才の軌跡
大後寿々花の子役時代と現在|Sayuriで世界を震わせた天才の軌跡にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
大後寿々花が芸能の世界へ足を踏み入れたのは2000年、劇団ひまわりに所属した7歳のときでした。同年の舞台『国盗り物語』で初舞台を踏み、翌年以降は『人にやさしく』や仲間由紀恵主演の『ごくせん』(2002年)で主人公・山口久美子の幼少期を好演するなど、早くから業界関係者の間でそのナチュラルな演技力は知られていました。
彼女の運命を決定づけたのは、2005年公開の行定勲監督による大作映画『北の零年』です。過酷な北の大地で生きる開拓民の娘を演じた大後寿々花は、主演の吉永小百合や渡辺謙ら日本を代表する名優たちと対峙。当時、現場で彼女の瑞々しくも芯の通った演技を間近で目撃した渡辺謙は、その非凡な才能に強い衝撃を受けました。
当時、ハリウッドではアーサー・ゴールデンの世界的ベストセラー小説『さゆり』の映画化プロジェクトが進行中でした。メガホンを取るロブ・マーシャル監督が世界規模で主人公の幼少期・千代役のオーディションを行っていた際、渡辺謙が「日本に信じられないほど素晴らしい才能を持った少女がいる」と監督に直訴したエピソードは、映画ファンの間で今なお語り継がれる有名な事実です。
抜擢された映画『SAYURI』で見せた彼女の演技は、世界を震撼させました。貧しい漁村から祇園の花街へと売られ、過酷な運命に翻弄されながらも希望を失わない千代の姿。灰色がかった澄んだ瞳から零れ落ちる一筋の涙と、運命の男性(渡辺謙演じる会長)を見つめる無垢な笑顔は、チャン・ツィイー演じる大人のさゆりへと完璧なバトンを繋ぎました。
この演技により、大後寿々花はアメリカの映画賞「第27回ヤング・アーティスト・アワード」において、長編国際映画部門の最優秀主役賞を受賞。日本の子役がハリウッドのメジャー作品で主要な賞を獲得するという歴史的快挙を成し遂げ、国内外に「天才子役・大後寿々花」の名を轟かせたのです。