自己ベスト阻む腹痛の正体!ランナーを救う最新胃腸トラブル撃退法
自己ベスト阻む腹痛の正体!ランナーを救う最新胃腸トラブル撃退法に関する深掘り解説を詳しく解説いたします。
レース中、心臓は拍出する血液の大半を、激しく酸素を消費する骨格筋と熱放散のための皮膚へと送り込む。その結果、内臓への血流は平時の最大80%近くまで遮断される。これが「消化管虚血」と呼ばれる現象だ。
血流を奪われた消化管の粘膜細胞は酸素不足に陥り、組織が一時的な損傷を受ける。すると細胞同士の結合が緩み、「腸管透過性」が異常に亢進してしまう。いわゆるリーキーガット状態だ。本来ならブロックされるべき腸内細菌の毒素(エンドトキシン)が血流中へ漏れ出し、全身性の炎症反応を引き起こす。
この一連の病態カスケードを体系化したのが、オーストラリア・モナシュ大学のリカルド・コスタ(Ricardo J. S. Costa)准教授らによる研究グループだ。医学論文データベース「PubMed」に掲載された多数の研究において、コスタ氏らは運動誘発性胃腸症候群(EIGS)が単なる胸焼けではなく、循環器系と消化器系の破綻が引き起こす複合障害であることを決定づけた。