大学教授の年収は1000万超えか?国公私立の格差と給与のリアル

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「講義は週に数コマだけで、夏休みが2ヶ月もあり、好きな研究をして年収1000万円」——ネット上で頻繁に囁かれるこの言説は、現場の実態から最もかけ離れた誤解です。現代の大学教員は、かつてない多忙と自己負担に直面しています。

研究時間を削る「膨大な事務・学務」と入試業務

現代の大学教授の日常は、講義と研究だけではありません。大学改革に伴うシラバスの厳格化、学生のメンタルヘルスケア、就職支援、不正防止のために極限の緊張を強いられる入試の作問・監督業務、さらには文部科学省への各種申請書類作成など、多岐にわたる学務に追われています。

国立大学教員の現場アンケート調査等でも、「本来業務である研究に充てられる時間が全体の3割以下に落ち込んでいる」という嘆きの声が数多く報告されています。

学術論文の掲載料(APC)自己負担という深刻な支出

さらに見落とされがちなのが、研究を継続するための個人的支出です。近年、学術論文のオープンアクセス化が進んだ結果、論文を掲載するために著者が支払う「論文掲載料(APC)」が1本あたり数十万円から、有名誌では100万円超に高騰しています。

大学から配分される個人研究費(校費)は年間数十万円程度にまで削られている大学が多く、科研費などの外部資金を獲得できなければ、自腹を切って論文掲載料や学会の年会費・旅費を捻出せざるを得ないケースが常態化しています。額面上の年収が1000万円あっても、実質的な手残りは決して多くないのが現代の研究者の実情です。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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