大阪市中学校給食の現在|「まずい」酷評から無償化の真相を徹底検証
大阪市中学校給食の現在|「まずい」酷評から無償化の真相を徹底検証にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。
大阪市の中学校給食の歴史を振り返る上で避けて通れないのが、2014年度前後に巻き起こった激しい品質批判です。当時、家庭弁当と給食を選ぶ「選択制」から、全市一斉の「全員喫食(全員給食)」へと舵を切った大阪市教育委員会。しかし、導入直後から生徒や保護者から「冷え切っていて油が固まっている」「とても食べられない」という苦情が殺到し、大きな社会問題へと発展しました。
なぜあれほどまでに不評を買う事態に陥ったのか。最大の要因は、初期費用を抑えるために採用された民間調理業者によるデリバリー弁当方式にありました。学校給食衛生管理基準に適合させるため、調理後の弁当は食中毒菌の繁殖を防ぐ目的で急激に10℃以下まで冷却され、保冷車で各学校へと運ばれていました。保温機器がない教室へ配膳される頃には、ご飯はパサつき、揚げ物や肉料理の脂は白く凝固していたのです。
当時の報道や保護者の手記には、「冬場はご飯が凍りそうに冷たく、おかずの味もしない」「生徒の多くが一口食べて残してしまう」といった生々しい記録が残されています。事実、当時の食べ残し率(残食率)は平均して2割を超え、学校によっては3割〜4割に達するなど、食育の理念とはかけ離れた異常事態となっていました。さらに、複数業者で髪の毛やビニール片などの異物混入が相次ぎ、行政への不信感は決定的なものとなりました。