うつ病の傷病手当金2回目は可能?再発時の受給条件と社会的治癒の壁

うつ病の傷病手当金2回目は可能?再発時の受給条件と社会的治癒の壁に関する知りたいポイントを徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。

現場の調査取材で明らかになったのは、当事者が「治った」と思い込んでいたとしても、保険者(健保組合や協会けんぽ)の審査基準では「治療の継続中」とみなされ、不支給通知(不承認決定)を突きつけられるケースが圧倒的多数を占めているという現実です。不支給となる決定的な要因には、以下のようなパターンが存在します。

最も多い不支給理由は、「念のための通院や頓服薬の処方が続いていたこと」です。「体調は良かったが、2〜3カ月に一度、主治医に近況報告をして睡眠薬だけもらっていた」というケースは精神疾患において珍しくありません。しかし、健康保険の審査では「投薬を受けている=医学的治療が継続している」と機械的に判断され、前回の傷病が完治せず地続きであったと認定されます。その結果、社会的治癒は一発で否定されます。

次に警戒すべきは、「転職先でのうつ病再発と傷病手当金申請」を巡る誤認です。「前職で傷病手当金をもらっていたが、転職して別の健康保険組合に加入したのだから、履歴はリセットされて2回目がもらえるはずだ」と信じ込んでいる人が少なくありません。しかし、健康保険法における同一傷病の通算規定は、保険者が変わっても引き継がれます。転職先の健保組合が前職の保険者へ照会をかければ、過去の受給履歴はすべて開示されます。前職の通算期間が残っていない限り、転職したからといって新規の受給権が自動的に発生することはありません。

さらに深刻なのが「退職後の傷病手当金継続給付」におけるルールです。会社を退職した後に傷病手当金を受け取る「資格喪失後の継続給付」においては、「退職日までに被保険者期間が継続して1年以上あること」「退職日に労務不能であること」が必須となります。退職後に受給していた手当が一度途切れた場合、あるいは一度仕事に就いてから再度働けなくなった場合、退職後の身分では2回目の受給や受給再開は法律上いっさい認められません。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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