被告人とは?被告や被疑者との違い・裁判の流れと保釈の真相を徹底解説
被告人とは?被告や被疑者との違い・裁判の流れと保釈の真相を徹底解説の真相について、専門知識を取りまとめてご紹介します。
刑事裁判において、国家権力を持つ検察官と対峙する被告人には、憲法および刑事訴訟法により強力な防御権が付与されています。その基本となるのが、被告人の権利と黙秘権です。日本国憲法第38条第1項および刑事訴訟法第311条第1項に基づき、被告人は公判廷において終始沈黙し、あるいは個々の質問に対して陳述を拒否することができます。法廷で黙秘したこと自体を理由に、裁判所が被告人に不利益な推認を働かせることは法律上固く禁じられています。
さらに司法制度の根底を支える理念が、無罪推定の原則と証拠裁判主義です。「疑わしきは被告人の利益に(in dubio pro reo)」という法格言の通り、検察官が確実な証拠によって有罪を証明できない限り、裁判官は無罪を言い渡さなければなりません。この立証責任は100%検察官側にあり、被告人が自ら無実を証明する義務は負わないのです。
また、証拠裁判主義(刑事訴訟法第317条)により、裁判官個人の心証や世論のバッシングだけで有罪判決を下すことは許されません。違法な取り調べで得られた自白の証拠能力を否定する「自白法則」や、客観的裏付けのない自白のみでの有罪を禁じる「補強証拠の法則」など、被告人の人権を過酷な処罰から守るための防壁が張り巡らされています。