鉄フライパンの洗い方完全版!洗剤Ngの嘘と一生モノに育てる手入れ術
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鉄フライパンを「焦げ付かない快適な相棒」へと育てるプロセスには、確固たる手順と意味が存在します。道具を購入した初日から日々の運用まで、マスターすべき基本ルーティンを整理します。
まず避けて通れないのが鉄フライパンの最初の洗い方です。出荷時の鉄フライパンには、輸送・保管中のサビを防ぐ目的で工業用の防錆塗装(クリアラッカーやシリコン樹脂塗装)が施されています。これを落とさずに調理を始めると、塗膜が中途半端に溶け出して焦げ付きの元凶となります。使い始める前には、洗剤と硬めのスポンジで表面をしっかり洗い流し、煙が出なくなるまでコンロで強火加熱して防錆剤を完全に焼き切る作業(空焚き)が必須です(※近年主流の窒化鉄処理フライパンなど、空焚き不要のモデルを除く)。
焼き切った後に行うのが油ならしと油返しの手順です。油ならしとは、フライパンの肌に最初の油膜を焼き付ける儀式。フライパンの深さ1/3程度まで植物油を注ぎ、弱火で5分ほどじっくり加熱して油を馴染ませ、冷めたらオイルポット等に戻して内側をペーパータオルで拭き上げます。一方の「油返し」は、毎回の調理直前に行うテクニックです。フライパンを中火でしっかり温めた後、お玉1杯分の油を入れて鍋肌全体に回し、余分な油を戻してから調理用の油を入れ直す。この数十秒の手間をかけるだけで、食材が吸い付くように滑り、卵焼きすら全くこびりつかなくなります。
そして日々の洗浄後に最も論争となるのが、鉄フライパンを洗った後の空焚きと、鉄フライパンに毎回油を塗るかという問題です。
結論から言えば、洗った後の「空焚き乾燥」は必須ですが、「毎回油を塗る」作業は日常的に使っているなら不要です。日本の住環境においてサビの原因となるのは、目に見えない水分です。タワシで洗った後はコンロにかけ、中火で水滴が完全に蒸発してフライパン全体が乾くまで1分ほど熱します。これだけでサビのリスクの99%は排除されます。
かつて推奨された「洗った後に必ず油を薄く塗り伸ばす」という工程は、数ヶ月に一度しか使わない時代の保管法です。週に数回以上コンロに立つ現代の家庭で毎回油を塗ると、使われない油がホコリを吸着し、空気中の酸素に触れて嫌なベタつきや酸化臭を放つ「油の劣化トラブル」を招きます。日常的に調理で油を使っている限り、鉄フライパンを育てるコツは「しっかり水分を飛ばして乾燥させること」に尽きます。油を塗るのは、数週間以上使わずに棚の奥へ片付ける直前だけで十分です。