名画ナポレオンの戴冠式に隠された嘘!母の不在と2枚の違いを徹底解明

今注目を集めている 名画ナポレオンの戴冠式に隠された嘘!母の不在と2枚の違いを徹底解明について、詳しいまとめを分かりやすく掲載しています。

大作の中に描き込まれた人物は150名を超え、そのうち実在の特定人物として精緻にポートレートが残されているのは80名以上に及びます。当時のフランス宮廷の権力構造とドロドロとした人間関係を読み解く上で、外せない主要人物を一覧で解説します。

1. ナポレオン1世(中央)
画面の主役であり、月桂冠を被り両手を高く掲げてジョゼフィーヌに王冠を授けようとしています。彼の視線と腕の角度は、古代ローマ皇帝の威厳を完璧に再現するように計算されています。

2. 皇妃ジョゼフィーヌ(手前中央)
豪奢な真紅と金糸のマントを纏い、敬虔にひざまずくナポレオンの妻。身内のボナパルト一族からは「成り上がりの未亡人」と蔑まれていましたが、この瞬間だけは帝国の頂点に君臨するヒロインとして描かれました。

3. ローマ教皇ピウス7世(ナポレオンの背後)
ナポレオンの背後に座すローマ・カトリックの最高権威。前述の通り、ナポレオンの強要によって祝福のジェスチャーをさせられていますが、その瞳の奥にはカトリック教会の権威を世俗権力に利用された無念さと冷ややかな疲労感が漂っています。

4. 母親マリア・レティツィア(中央上部バルコニー)
実際にはローマでボイコット中だった母。周囲には侍女たちを従え、威厳ある面持ちで息子の晴れ姿を肯定しているかのように鎮座しています。

5. 画家ジャック=ルイ・ダヴィッド(2階席中央)
バルコニー席のさらに上段、母親の少し奥のスケッチブックを手にして前傾姿勢で見つめる男性が、画家ダヴィッド本人です。歴史の目撃者であり記録者としての自負を、自画像としてキャンバスの中に刻み込みました。

6. シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴール(画面右手・赤い法服のそば)
「怪物」と称された稀代の外政家タレーラン。冷静沈着な表情で戴冠の儀式を見つめています。後にナポレオンを裏切ることになる彼の知性と冷徹さが、鋭い横顔に見事に表現されています。

7. ナポレオンの姉妹たち(画面左手)
エリザ、ポーリーヌ、カロリーヌの3姉妹。彼女たちは義姉であるジョゼフィーヌを蛇蝎のごとく嫌っており、式典でジョゼフィーヌのマントの裾を持つ役目を命じられた際、「なぜあんな女の召使をしなければならないのか」と激しいヒステリーを起こして拒否したという逸話が残っています。ダヴィッドの絵をよく見ると、彼女たちの表情にはどこか不満げで硬い緊張感が滲み出ています。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest