サリーとアンの課題とは?心の理論と4歳の壁、誤答に潜む真相を解明
サリーとアンの課題とは?心の理論と4歳の壁、誤答に潜む真相を解明について見逃せない 事実を分かりやすく解説いたします。
発達心理学の領域では、サリーとアン課題と並んで頻繁に用いられるもうひとつの誤信念課題があります。それが、1987年にヨーゼフ・ペルナーらによって開発された「スマーティ課題(Smarties task/お菓子の箱課題)」です。
スマーティ課題の手順は以下の通りです。
① 子どもに、有名なチョコレート菓子「スマーティ」(日本でいうマーブルチョコの筒)のパッケージを見せる。
② 「中に何が入っていると思う?」と尋ねる。子どもは当然「チョコレート(お菓子)」と答える。
③ フタを開けると、中から出てくるのはお菓子ではなく「鉛筆」であることを見せる。
④ 再びフタを閉め、次の2つの質問をする。
・自身の誤信念:「開ける前、あなたは何が入っていると思った?」
・他者の誤信念:「この部屋に入ってきた〇〇ちゃん(友達)にこの箱を見せたら、何が入っていると答えると思う?」
サリーとアン課題が「他者の視点」のみを追跡させるのに対し、スマーティ課題は「ほんの数秒前の自分自身の思い違い」と「真実を知らない他者の視点」の両方を検証できる点に特徴があります。
3歳児にこの課題を行うと、鉛筆を見た直後であるにもかかわらず、「最初から鉛筆が入っていると思っていた」「友達も鉛筆って言うよ」と答えてしまう傾向が顕著に見られます。過去の自分の認識すらも、現在の最新情報によって上書きされてしまうのです。スマーティ課題とサリーとアン課題を組み合わせることで、子どもが「事実」と「表象(頭の中の表現)」をどの程度分離して扱えているかをより多角的に測定できます。