「自鳴琴」の読み方と正体|江戸を魅了したオルゴールの驚異と骨董価値
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日本に自鳴琴が初めて持ち込まれたのは江戸時代後期、寛政から文化・文政期(18世紀末〜19世紀初頭)にかけてとされています。当時、オランダ商館長(カピタン)が幕府への献上品や大名への贈り物として持ち込んだのが始まりでした。
ここでよく混同されるのが「自鳴鐘(じめいしょう)」との違いです。自鳴鐘は自動で鐘を鳴らして時刻を知らせる「機械式時計」を指し、自鳴琴は「メロディを奏でるオルゴール」を指します。徳川将軍家をはじめ、薩摩藩主の島津家や水戸藩主の徳川家など、先進的な技術に強い関心を持っていた大名たちは、これら自鳴鐘と自鳴琴を屋敷に揃え、西洋の超絶技巧を競い合うように愛でました。
当時の日本には「からくり人形」に代表される高度な木製機械技術がありましたが、極小の金属部品が噛み合って寸分の狂いもなく音楽を紡ぎ出す自鳴琴の精密さは、日本人の職人魂を大いに刺激しました。