素数とは?1が含まれない決定的な理由と数学の裏ルールを徹底解明
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「1が素数ではないなんて、昔から当たり前だったのだろう」と思われがちですが、実は数学史を振り返ると全く異なる光景が浮かび上がります。
古代ギリシャの数学者エウクレイデス(ユークリッド)の時代、そもそも「1」は数(ものの集まり)とは見なされず、数を生み出す「根源・単位」として扱われていました。そのため、素数の概念以前に数ですらありませんでした。
興味深いことに、17世紀から19世紀にかけてのヨーロッパ近代数学においては、名だたる大数学者たちが1を素数の一種として扱っていた記録が残っています。天才数学者レオンハルト・オイラーの論文や、ゴッドフリート・ライプニッツの記述、さらには19世紀のルジャンドルの素数表に至るまで、平然と1が素数リストの先頭に掲載されていました。
潮目が変わったのは19世紀後半から20世紀初頭にかけてです。数学の抽象化と厳密化が進む中で、代数学の枠組みが整理され、ドイツの数学者リヒャルト・デーデキントやダフィット・ヒルベルトらによって環論などの概念が発展しました。
その過程で「素数」と「単元(掛け算において逆数を持つ数、自然数においては1)」を厳密に区別しなければ、数論全体の定理の記述が極めて煩雑になることが共通認識となったのです。1920年代から1930年代にかけて出版された主要な学術書によって「1は素数に含めない」という規約が世界標準となり、現代の教科書へと受け継がれました。