副鼻腔炎から中耳炎を併発する理由と耳の違和感を防ぐ最新知見
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鼻の奥(上咽頭)と鼓膜の奥にある中耳腔は、「耳管(じかん)」と呼ばれる細い管で直接つながっています。健康な状態であれば、耳管は普段閉じており、つばを飲み込んだりあくびをしたりした瞬間にだけ開いて、中耳内部の空気圧を外気圧と等しく調整する役割を果たしています。
副鼻腔炎にかかると、鼻腔内で増殖した病原菌を含む粘稠な鼻水が絶えず上咽頭に流れ込みます。この炎症が耳管の鼻側開口部に波及すると、粘膜が腫れ上がって耳管の開閉機能が狂う耳管機能不全が発生します。この状態で鼻を強くすすったり、炎症によって耳管の自浄作用(線毛運動)が低下したりすると、病原菌を含んだ鼻水が中耳腔へと逆流・侵入します。これが、副鼻腔炎から中耳炎を併発する解剖学的なメカニズムです。
臨床データにおいても、小児の急性中耳炎の約70〜80%に副鼻腔炎や上気道炎の合併が認められており、成人の難治性中耳炎においても副鼻腔病変のコントロールが治療の成否を分ける決定打になることが分かっています。