日本三大都市の3番目はどこ?名古屋・横浜・福岡の論争に決着
日本三大都市の3番目はどこ?名古屋・横浜・福岡の論争に決着とはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。
都市論争において頻出する誤解を解くためには、都市計画学および経済地理学における「2つの落とし穴」を正しく把握しておく必要があります。
誤解1:横浜市は大阪や名古屋より人口が多いから「日本の第2・第3都市」である
単独自治体としての横浜市の人口(約377万人)は、大阪市(約275万人)や名古屋市(約233万人)を遥かに凌ぎます。しかし、都市の自立性を測る昼夜間人口比率を見ると、大阪市が約132%、名古屋市が約113%であるのに対し、横浜市は約91%にとどまります。
昼夜間人口比率が100%を割り込んでいることは、昼間に多くの住民が市外(主に東京都心)へ通勤・通学している「ベッドタウン型」の都市構造であることを示しています。横浜市はみなとみらい地区や港湾機能を持ちながらも、経済的・機能的には「東京大都市圏」の一部として機能しており、独立した別個の経済圏(メトロポリタンエリア)を形成しているわけではありません。
誤解2:福岡市は勢いがあるからすでに名古屋を追い抜いた
SNS上では「住みやすさ」「空港アクセスの良さ」「飯の美味さ」「屋台や繁華街の賑わい」から、福岡を日本第3の都市と推す声が目立ちます。福岡市がコンパクトシティとして高い生活水準と活気を持つことは紛れもない事実です。
しかし、都市の機能は「消費」だけでなく「生産」と「中枢管理機能」によって支えられます。福岡市は東京に本社を置く大企業の営業拠点(支店経済)が多く、自前でグローバル市場を牽引する巨大メーカーや重厚長大産業の集積においては中京圏に遠く及びません。福岡は「日本五大都市」における極めて有力な地方中枢都市ですが、国家を背負う規模の「三大都市」と同列に比較するには経済のパイそのものに依然として大きな開きがあります。