日本の宝くじは外国人も当せん可能?非課税の真相と換金ルール
日本の宝くじは外国人も当せん可能?非課税の真相と換金ルールに関する疑問を丁寧にまとめました。最新データをご覧ください。
ネット上の外国人コミュニティで最も誤解を生みやすいのが、宝くじ当せん金税金の真相です。SNS上では「日本の宝くじは税金がゼロだから、アメリカのパワーボールや母国の宝くじより圧倒的にお得だ」という言説が一人歩きしています。この言説は半分正しく、半分は危険な誤解を孕んでいます。
日本国内における税務上の取り扱いは明解です。当せん金付証票法第13条において「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」と明文規定されています。これこそが日本の宝くじ非課税の理由です。購入代金のうち約40%は、あらかじめ「公金(全国の都道府県および指定都市の公共事業費等)」として自治体に納付される仕組みになっています。つまり、購入時点で事実上の税金を前払いしている構造となっているため、受取時に所得税や住民税を二重課税しないという法理が成り立っています。
しかし、これはあくまで「日本国内の税制」に閉じた話です。在留外国人が当せん金を母国へ海外送金する場合、あるいは将来的に日本を出国して資産を移転する場合には、以下のような重大な税務トラップが立ちはだかります。
第1に、母国の税法による課税リスクです。多くの国(ベトナムを含む)では、自国の税法上の居住者に対して「全世界所得課税」を採用しています。日本で非課税であっても、母国の税務当局から「国外で発生した一時所得・臨時所得」とみなされ、送金時または確定申告時に現地レートでの所得税やキャピタルゲイン税が課される判例や法令が存在します。日本と母国との間の租税条約の文面次第では、二重課税排除の対象外とされるケースすらあります。
第2に、親族への資金移動に伴う贈与税の発生です。当せん金自体は非課税でも、それを「母国の両親や兄弟に送金して家を建ててあげた」「友人に分配した」という行為は、日本の税法上、完全な「贈与」に該当します。年間110万円の基礎控除を超える資金譲渡には、最大55%の日本の贈与税が容赦なく課されます。高額当せん者が良かれと思って行った親族への送金が、数年後に税務署から巨額の追徴課税を受ける要因として後を絶ちません。