印鑑証明は何に使う?突然の提出要求に潜むリスクと必須場面を解説
印鑑証明は何に使う?突然の提出要求に潜むリスクと必須場面を解説の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。
日常生活で目にする宅配便の受領印や社内回覧用のハンコと、役所で発行する印鑑登録証明書を伴うハンコには、天と地ほどの法的な格差が存在します。相続手続きを専門とする行政書士法人の現場リポートでも指摘されている通り、100円ショップや通信販売で誰でも手に入る印鑑は、書類に押されていても「押印した本人が自らの意思で押したのか」を第三者が確認する手立てがありません。
そこで国と自治体が用意した仕組みが印鑑登録制度です。住民票のある市区町村に印鑑を登録し、「この印影の持ち主は間違いなく当自治体の住民である」と公証したものが印鑑登録証明書です。そして、登録された印鑑そのものを「実印」と呼びます。
混同されがちな概念として、実印と銀行印の違いが挙げられます。銀行印は金融機関に届出を行い、預貯金の引き出しや口座振替を認証するための印鑑であり、金融機関内部の照合で完結します。これに対し実印は、自治体という公的機関が登録を管理し、国家の法律行為全般において「本人が契約内容を承諾した最終決定」を示すために用いられます。数千万円単位の金銭や不動産の所有権が移転する場面で認印が通用しないのは、他人のなりすましや偽造を完全に排除し、法的紛争を防ぐ防壁が必要だからに他なりません。