犬の色の見え方を徹底解説!赤が見えない理由とおもちゃ選びの正解
犬の色の見え方を徹底解説!赤が見えない理由とおもちゃ選びの正解に関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。
人間の目は、網膜の中に赤・緑・青の3つの波長をそれぞれ感知する「錐体(すいたい)細胞」を備えた「三色型色覚」を持っています。これに対して、犬の網膜に存在する錐体細胞は「青に反応する細胞」と「黄色周辺に反応する細胞」の2種類しか存在しません。これが、犬の視覚が「二色型色覚」と呼ばれる生物学的な根本理由です。
動物眼科学の測定データによると、人間の錐体細胞が約420nm(青)、約530nm(緑)、約560nm(赤)の光に感度のピークを持つのに対し、犬の錐体細胞の受容ピークは約429nm(青)と約555nm(黄)の2点に集中しています。緑から赤にかけての長波長を識別するセンサーがそもそも眼球内に備わっていません。
このため、人間にとって刺激的で目立つ「赤色」は、犬の目には鮮明な赤としては一切映りません。犬の脳内では、赤は「非常に暗いグレー」あるいは「くすんだ暗褐色」として知覚されています。さらに、緑色も白っぽい薄い黄色や灰色に近いトーンに変換されてしまうため、人間の視覚基準で「緑の芝生の上に転がる真っ赤なボール」を眺めたときの強烈なコントラストは、犬の視界では「薄黄色っぽい背景の中に、くすんだ影が落ちている」程度にしか識別できません。
犬が色を見分けていないわけではなく、あくまで「青と黄色の2色を中心とした色空間」の中で外界を把握しているという事実を押さえる必要があります。