サザン「思い過ごしも恋のうち」制作秘話と歌詞に秘めた切ない真相

話題沸騰中の サザン「思い過ごしも恋のうち」制作秘話と歌詞に秘めた切ない真相について、多角的な視点を整理して公開しています。

本作の思い過ごしも恋のうち 収録アルバムをめぐっては、リスナーやコレクターの間で長年語り継がれる音源上の違いが存在します。初出は1979年4月5日発売の2ndオリジナルアルバム『10ナンバーズ・からっと』(※ネット検索では時折「10ナンバーズ・からから」と誤記・検索されることもありますが正式名称は『10ナンバーズ・からっと』です)であり、本作はそこからのリカットシングルでした。

しかし、単なるアルバムの流用ではありません。シングル化に際して桑田佳祐はボーカルの再調整やミックスの変更を徹底的に指示しました。その差異を客観的データとして比較検証したのが以下の構造表です。

項目7インチ・シングル盤(1979年7月)アルバム『10ナンバーズ・からっと』版音楽ジャーナル的評価・聴きどころミックス特性ラジオ・AM放送を意識し中低域とボーカルを前へ配置全体のアンサンブルと空間系リバーブを活かした設計シングル版はパーカッションの音圧が際立ちタイトな印象演奏時間4分41秒4分43秒(フェードアウトのタイミングが僅かに異なる)エンディングのホーンとコーラスの残響処理に微差B面・収録曲構成B面『ブルースへようこそ』(ライブの定番ブルース)『気分しだいで責めないで』『いとしのエリー』等と共存シングル単体としての完結度を徹底追求したカップリング再発メディアの変遷1988年(8cmCD)、1998年、2005年(12cmCD)2008年リマスター盤、2014年ハイレゾ配信リマスターごとにベースラインの輪郭とホーンの抜けが向上

当時のビクター音楽産業のエンジニア陣と桑田が目指したのは、「お茶の間のテレビやラジオから流れた瞬間に身体が動き出す音」でした。アルバムのアートワークが放つ猥雑なエネルギーを、シングル盤では3分〜4分台のポップフォーマットとして見事に研ぎ澄ましています。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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