なぜ今、学習塾の倒産が急増?少子化だけではない破綻の真相と自衛策

なぜ今、学習塾の倒産が急増?少子化だけではない破綻の真相と自衛策に関するポイントを丁寧にまとめました。詳細な解説をご覧ください。

世間一般には「子どもの数が減っているから」という一言で片付けられがちですが、学習塾倒産理由の本質は少子化だけにとどまりません。現場を直撃しているのは、複数の経済的・構造的要因が同時に押し寄せた「複合不況」です。

第一の要因は、深刻を極める学習塾人手不足倒産の増加です。個別指導塾のビジネスモデルは、大学生を中心とするアルバイト講師を安価に確保することを前提に組み立てられていました。しかし、最低賃金の大幅な引き上げに加え、タイパ(時間対効果)を重視する学生たちの間で「拘束時間が長く準備手当の薄い塾講師バイト」が敬遠される事態が発生しています。優秀な講師を採用・維持するための時給相場は高騰し、募集広告費を投入しても応募が集まらないという負のループに陥っています。

第二に、駅前や住宅街における個別指導塾生徒減少と供給過剰です。「1対2」や「完全1対1」を売りにした教室が乱立した結果、限られた地域市場でパイを奪い合う消耗戦に突入しました。1人あたりの生徒獲得にかかるWEB広告費や折込チラシ費用は5年前の約1.5倍から2倍近くに跳ね上がり、粗利益を急速に圧迫しています。

第三に、タブレット端末やAI学習教材の導入に伴う固定費の肥大化です。大手学習塾が自社開発の学習管理システムやAI個別最適化ツールを武器に囲い込みを進める中、独自投資ができない中小塾は外部ベンダーのシステム利用料を払い続けるしかありません。そこへ昨今の教室賃料や電気代の高騰が追い討ちをかけ、損益分岐点が一気に引き上げられた結果、運転資金ショートを起こす事業者が急増しているのです。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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