世界一高い山はエベレストではない?測定基準で変わる「3大頂点」の真実
世界一高い山はエベレストではない?測定基準で変わる「3大頂点」の真実の詳細について、最新情報を詳しくお届けします。
私たちが日常的に使っている「山の高さ」は、平均海水面を基準とした「海抜標高(標高)」を指しています。この国際基準に照らし合わせれば、ヒマラヤ山脈に位置するエベレストが世界一である点に揺るぎはありません。しかし、測量基準を物理的な構造や天文学的な位置関係に変えることで、王座は別の山へと移り変わります。
代表的な測定基準の違いによって浮かび上がる「3つの世界一」を整理してみましょう。
① 海抜標高による世界一:エベレスト(8,848.86m)
海面からの垂直距離で測定する最も標準的な指標です。ヒマラヤの巨峰群をはじめ、世界各国の山岳データはこの数値で統一されています。
② 基底部(山裾)からの実質的な高さ:マウナケア(約10,210m)
ハワイ諸島に位置するマウナケア山は、海抜標高こそ4,207mですが、その広大な山体は太平洋の海底約6,000mの深さから立ち上がっています。海底の裾野から山頂までのトータル高さを計測すると1万メートルを優に超え、単一の構造物としては地球上で最も巨大な山となります。
③ 地球の中心から最も遠い場所:チンボラソ(6,384.4km)
南米エクアドルにそびえるアンデス山脈のチンボラソ山(海抜標高6,263m)は、「地球の中心から山頂までの距離」で世界一を記録しています。地球は自転による遠心力で赤道付近が外側に膨らんだ扁平な楕円体(回転楕円体)をしています。赤道直下(南緯1度)に位置するチンボラソは、赤道から離れたエベレストよりも地球の膨らみの恩恵を強く受けるため、山頂は地球の中心から約6,384.4km離れており、エベレストよりも約2km宇宙に近い地点に位置しています。