成人式のお祝い袋の正解は?失敗しない水引の選び方と最新相場

成人式のお祝い袋の正解は?失敗しない水引の選び方と最新相場の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

机上のマナー知識だけでなく、実際にお祝いを渡す現場ではどのようなトラブルや疑問が生じているのでしょうか。成人式の現場を取材する着付け担当者や、実際に親戚間でお祝いをやり取りした家族のリアルな声に耳を傾けると、見落とされがちな落とし穴が浮かび上がってきます。

都内の大型ホテルで毎年成人式の着付け統括を担当する現場責任者は、式典当日の親族の様子について次のように語ります。

「式典当日の朝は、新成人もご家族もヘアセットや着付け、移動の段取りで分刻みのスケジュールに追われています。そんな慌ただしい会場ロビーで親戚の方が『はい、成人祝い』と剥き出しのご祝儀袋を渡そうとして、バッグに入らず振袖の袂(たもと)を汚しそうになったり、落として水引が崩れたりする光景を何度も目にしました。お祝いは式典当日ではなく、前もって届けるのが本当の優しさだと感じます」

大手コミュニティサイトやSNS上でも、「お祝い袋の渡し方」に関する失敗談が数多く投稿されています。

『親戚のおじさんが、カバンからクシャクシャになった封筒を出してきて少し残念な気持ちになった』(20代・新成人女性のSNS投稿)
『コンビニで慌てて買った袋がよく見たら結びきりで、渡した後に義兄から指摘されて青ざめた』(40代・親族男性の掲示板相談)

こうした事態を防ぐために押さえておくべき実践作法が、「お札の向き」「渡すタイミング」「ふくさの扱い」の3点です。

お祝いに包むお札は、当然ながら「新札(ピン札)」を用意します。門出を祝うために前もって銀行等で準備していたという「誠意」を表現するためです。お札の向きは、中袋の表側(金額を書いた面)に対して、お札の表面(肖像画が描かれている面)が向くように入れます。さらに、お札を取り出したときに肖像画が最初に見えるよう、肖像画の頭部が上側になる配置にするのが正式なエチケットです。

渡すタイミングとしては、式典当日の喧騒を避け、「正月の松の内(1月7日頃まで)から成人の日の前日まで」の落ち着いた時期に自宅を訪ねて手渡しするか、現金書留で届けるのがもっとも喜ばれます。遠方で直接会えない場合は、お祝いのメッセージカードを添えて現金書留用の封筒に祝儀袋ごと納めて郵送するのが丁寧な作法です。

直接手渡しする際は、祝儀袋を裸のままバッグやポケットに入れて持ち運ぶのは厳禁です。必ず「慶事用のふくさ(袱紗)」に包んで持参します。慶事のふくさは赤、ピンク、紫、エンジなどの明るい暖色系を用います(紫は慶弔両用として使えるため1枚あると重宝します)。

爪付きふくさや金封ふくさの場合、右開き(右側に開く向き)になるようセットします。相手の前でふくさから袋を取り出し、ふくさを手早く畳んでその上に祝儀袋を載せ、相手から見て文字が正面になるよう時計回りに向きを変えて両手で差し出します。「この度はご成人おめでとうございます」と一言添えるだけで、贈り主の品格と誠意が確実に伝わります。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest