あの名作はなぜ消えた?販売終了した懐かしいお菓子の真相と復活劇
あの名作はなぜ消えた?販売終了した懐かしいお菓子の真相と復活劇の真相について、専門知識を詳しくお届けします。
大手メーカー以上に深刻な危機に瀕しているのが、昭和の薫りを残す駄菓子業界です。駄菓子が消える根本原因は、売上不振以前に「事業承継の断絶」にあります。
東京・荒川区で70年にわたり「元祖 梅ジャム」を作り続けた高林博文氏が2017年に廃業を決意した背景には、自身の健康問題と、半世紀以上使い込んだ充填機の破損がありました。手作りに近い製法、1個十数円という価格設定では、弟子を雇って技術を継承することも、最新の自動包装機を導入することも叶いません。
「子どもの小遣いで買えるお菓子を」という創業者の美学が、皮肉にもインフレや最低賃金の上昇に耐えられない収益構造を固定化させてしまったのです。近年の駄菓子屋そのものの激減も相まって、町工場の職人技に依存していた懐かしい駄菓子の多くが、代替不可能なまま静かに歴史の舞台から退いています。