みかん保存方法の決定版!カビを防ぎ劇的に長持ちさせる新常識
みかん保存方法の決定版!カビを防ぎ劇的に長持ちさせる新常識のコツについて徹底ガイドします。初心者でも安心のガイドをご覧ください。
みかんの箱を開けて数日後、鮮やかな緑色や白色の粉を吹いたようなカビに遭遇し、思わず息をのんだ経験を持つ人は多いはずです。この現象の正体は、主に「ペニシリウム・ディギタータム(緑かび病菌)」および「ペニシリウム・イタリカム(青かび病菌)」と呼ばれるカビの胞子です。これらの胞子は空気中に常に浮遊していますが、健全で傷のないみかんの表皮を直接破って侵入することは基本的にできません。
カビ侵入の引き金となる決定的な要因が、果皮の表面にある「油胞(ゆほう)」と呼ばれる精油成分の粒の破損です。みかん同士が押し合ったり、重みで潰れたりすると油胞が破れ、そこから微細な亀裂が生じます。果実からにじみ出た水分と糖分をエサにして胞子が一気に発芽・増殖し、あの特有の青カビへと急成長を遂げる構造になっています。
ここで極めて重要になるのが、みかんヘタを下にする理由です。みかんの果頂部(ヘタの反対側、お尻の部分)は皮が非常に薄く、果肉の圧力をもろに受けて潰れやすい脆弱な構造をしています。一方、ヘタがある軸側は繊維密度が高く、皮が硬く引き締まっています。ヘタを下にして配置すると、重心が安定して最も頑丈な部位で果実全体の自重を支えられるため、薄いお尻側の油胞破裂を物理的に回避できるのです。
取材に応じた和歌山県の柑橘篤農家は、「みかんは収穫後も生きて呼吸を続けている。お尻を下にして押しつぶすと、圧迫死するように細胞が壊れてエチレンガスが漏れ出し、自分だけでなく周囲の果実まで急速に老化させてしまう」と指摘します。置き方を上下逆にするという極めてシンプルな所作一つが、カビ防止における最大の防波堤となります。