「こけちゃいました」谷口浩美の真相!名言の理由と2026年現在の姿

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1992年8月9日、灼熱のスペイン・バルセロナで開催された男子マラソン。前年の1991年東京世界陸上で日本男子マラソン史上初となる金メダルを獲得し、国民的な期待を一身に背負っていたのが旭化成所属の谷口浩美選手でした。

レース中盤まで、谷口選手は完璧なペース配分で先頭集団に位置し、満を持して勝負の後半へ向かおうとしていました。しかし、レースが大きく動いたのは22.5km地点の給水所です。給水ボトルを取ろうと手を伸ばした瞬間、後続ランナーに左足のシューズのかかとを踏まれるアクシデントが発生。シューズが脱げ、バランスを崩した谷口選手はアスファルトの上に激しく転倒しました。

脱げたシューズを履き直し、靴紐を結び直して再スタートを切るまでに失った時間はおよそ20秒から30秒。トップ集団がキロ3分前後の猛スピードで駆け抜けるマラソンにおいて、このタイムロスと急激な心拍数の乱れは致命傷になり得ます。それでも谷口選手は諦めることなく前を追い続け、猛烈な追い上げを披露して見事に8位入賞のゴールテープを切りました。

そしてレース直後、日本中の視聴者が息を呑んで見守る中、全国中継のインタビューマイクを向けられた谷口選手が口にした第一声こそが、あの「こけちゃいました」でした。悔し涙に暮れるでもなく、相手選手やコースの混雑を非難するでもなく、額の汗を拭いながら浮かべた照れくさそうな笑顔は、瞬く間に列島へ鮮烈なインパクトを与えました。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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