安倍晋三の父親・晋太郎が遺した外交秘録と名門一族の権力闘争

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若き日の安倍晋三は、神戸製鋼所の社員を辞して外務大臣秘書官となり、父・晋太郎の最も身近な補佐役として政界の第一線に身を投じた。激務を極める外遊への同行、病の兆候が見え隠れする父の体調管理、永田町の魑魅魍魎がうごめく裏交渉の現場。晋三にとって父の秘書官を務めた日々は、あらゆる政治学の教科書を凌駕する実践の場であった。

晋太郎は息子の前で弱音を吐くことなく、最後まで政治家としての矜持を貫き通した。モスクワでのゴルバチョフ会談に際しても、激痛をこらえながら気迫で相手と対峙する父の背中を、晋三は息を呑んで見つめていたという。

のちに晋三が展開した「地球儀を俯瞰する外交」や、主要国首脳との深い個人的信頼関係を構築するスタイルは、父・晋太郎が実践した積極対話外交の精神が直系として受け継がれた結果に他ならない。親子の絆は、政策や手法の違いを超え、国家の舵取りに対する並々ならぬ覚悟として次代へと手渡された。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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