海外で広がる最期の選択肢、安楽死薬が突きつける生と死の境界線
海外で広がる最期の選択肢、安楽死薬が突きつける生と死の境界線の全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。
海外で自死援助や積極的安楽死を行う際、医療現場で最も広く用いられているのがバルビツール酸系睡眠薬のペントバルビタールだ。致死量を経口摂取、あるいは点滴ラインから自らの手で注入することで、中枢神経系を急速に抑制し、数分から十数分で深い昏睡を経て呼吸停止に至らしめる。痛みや激しい苦悶を伴わないとされているが、この劇薬の取り扱いは極めて厳格に統制されている。
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オランダでは、耐え難く改善の見込みがない苦痛があること、患者本人に十分な判断能力と自発的な意思があること、セカンドオピニオンとして独立した医師の診察を経ることなど、緻密な法的チェックリストが存在する。スイスでは医師が患者に直接薬物を注入する「積極的安楽死」は違法だが、患者本人が薬を体内に取り込む「自殺幇助」は利己的な動機がない限り処罰されない。いずれの国でも、安易な処方を防ぐために精神医学的鑑定や病歴の精査が幾重にも義務付けられており、決して「誰でも簡単に手に入る薬」ではない。