ピアノのペダル記号を完全解説!踏み替えと濁らない弾き方の極意

ピアノのペダル記号を完全解説!踏み替えと濁らない弾き方の極意を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を分かりやすく展開します。

ピアノに備え付けられた3本のペダルは、それぞれ全く異なるメカニズムと音楽的意図を持っています。足元の機能を物理レベルから把握しておくことは、表現の幅を広げる上で欠かせません。

ダンパーペダルの効果と使い方は、ピアノ内部のダンパー(弦の振動を止めているフェルト材)を一斉に弦から引き離すことにあります。これにより、鍵盤から指を離しても打鍵した音が鳴り続けるだけでなく、打鍵していない周囲の弦までが空気振動によって共鳴し、ピアノ全体がひとつの大きな響きの空間を作り出します。

一方、左側に位置するソフトペダルを踏む際に楽譜上に記される指示が「una corda(ウナコルダ)」です。イタリア語で「1本の弦」を意味し、これを解除して元の状態に戻す指示が「tre corde(トレコルデ/3本の弦)」です。ウナコルダとトレコルデの違いは、単なる音量の大小にとどまりません。グランドピアノでは、ウナコルダを踏むと鍵盤と内部のアクション全体がわずかに右側へスライドします。通常は1音につき3本の弦を叩いているハンマーが2本の弦しか叩かなくなり、さらに普段使われていない柔らかいフェルト部分が弦に当たるため、音量が下がるだけでなく、幻想的でくぐもった、霧がかかったような音色の変化が生まれます。

中央に位置するソステヌートペダルの役割は、さらに特殊です。鍵盤を押した状態でこの中央ペダルを踏むと、「その瞬間に押していた鍵盤のダンパーだけ」が上がったままロックされます。その後、両手で別のスタッカートやアルペジオを自由に弾いても、最初にロックした特定の低音や和音だけが延々と持続します。ドビュッシーやラフマニノフなど、近代・現代の大規模な楽曲で低音を保ちながら高音部を軽やかに装飾する場面で決定的な威力を発揮します。

ペダルの種類と記号機構の動作・深さの数値データ一般的な音楽的基準と用途編集部の見解・実戦評価右:ダンパーペダル
(Ped. / カギ線)全88鍵のダンパーが一斉に解放。ストローク約10〜12mmの踏み込み幅。音の持続、豊かな倍音共鳴の創出。全ジャンルの演奏で必須。最も多用されるが、踏みっぱなしによる音の濁り事故が9割を占める最重要ペダル。左:シフトペダル
(una corda / tre corde)鍵盤機構全体が右側へ約1.5〜2.5mm横スライド(GP時)。弱音化および音質変化。倍音を削ぎ落とした幻想的・内省的な表現。「指の脱力をサボるための弱音器」ではなく、「音色のパレットを変える絵の具」として扱うべき。中央:ソステヌート
(Sost. Ped.)打鍵中のダンパーのみを選択的にキャッチし保持する選択保持機構。持続低音(オルゲルプンクト)を鳴らしたまま両手で高音部を演奏する場面。アップライトピアノの真ん中(消音マフラー)とは構造が完全に別物である点に注意が必要。応用:ハーフペダル
(1/2 Ped. など)ダンパーが弦にわずかに触れる境界点(踏み込み約4〜6mmの遊び)。余計な低音の膨らみをカットしつつ、高音の響きと艶のみを残す調音。ホールの残響過多な環境や近代フランス音楽の演奏において必須となるプロの隠し技。
山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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