スムースボーダーコリーは飼いにくい?性格・抜け毛の真相と後悔しない迎え方
スムースボーダーコリーは飼いにくい?性格・抜け毛の真相と後悔しない迎え方について重要なポイントを解説いたします。最新の情報をチェックしてください。
ボーダーコリーといえば、白と黒のコントラストが美しい豊かな長毛を思い浮かべる方が大半でしょう。事実、日本国内の登録犬のうち9割以上を長毛のラフコートが占めています。しかし、生物学的なスムースコートの遺伝の仕組みを紐解くと、極めて興味深い事実が浮き彫りになります。
犬の被毛の長さを決める遺伝子(FGF5遺伝子)において、実は「短毛(スムース)」は優性遺伝(L)であり、「長毛(ラフ)」は劣性遺伝(l)です。つまり、遺伝学的にはスムースの因子を持つ個体の方が遺伝しやすい構造を持っています。それにもかかわらず、なぜペットショップや街中で見かける個体は長毛ばかりなのでしょうか。
その背景には、日本におけるドッグショーの歴史とペットショップの流通構造があります。愛玩犬としての需要が高まった昭和から平成期にかけて、メディアやショードッグ界で華やかな飾り毛を持つラフコートがアイコンとして定着しました。子犬の販売現場でも、コロコロとしたぬいぐるみのような外見を持つラフコートの方が一般の購買層に受け入れられやすく、短毛の子犬は「雑種に見える」と敬遠されがちだった市場の力学が存在します。
一方で、発祥の地であるイギリスやオーストラリアの牧羊現場、欧米のアジリティ競技会では、実用性を重視したスムースコートが古くから重宝されてきました。草むらのトゲや泥が被毛に絡みつかず、作業後のケアが圧倒的に容易だからです。国内で「珍しい」とされるのは、犬種の生物学的な希少性ではなく、日本のペット市場が長年ショードッグ基準に偏重してきた結果に他なりません。
なお、体格面でのスムースボーダーコリーの体重・体格は、オスで体高48〜53cm・体重14〜20kg、メスで体高46〜51cm・体重12〜18kg程度の中型犬に分類されます。一部の飼育本で大型犬(25kg超)に分類される「スムース・コリー」と混同されるケースが見受けられますが、両者は原産国や体格、骨格構成が異なる別犬種である点に留意が必要です。