平成ネット史最大の怪異「東原亜希のデスブログ」はなぜ生まれ、どのように消費されたのか? 令和の視点で読み解く都市伝説の正体
平成ネット史最大の怪異「東原亜希のデスブログ」はなぜ生まれ、どのように消費されたのか? 令和の視点で読み解く都市伝説の正体とは一体何なのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。
この都市伝説を強固にしたのは、あまりにもタイミングが重なりすぎた数々の出来事だった。たとえば、彼女がブログでモスバーガーを食べたと報告した直後に同社で食中毒騒動が報じられたケース。上野動物園のパンダについて触れた数日後にパンダが急死した事件。あるいは、最新鋭旅客機ボーイング787に関する投稿を行った時期と、同型機のトラブル頻発期が見事に一致したことなどが挙げられる。
さらに、夫である柔道家・井上康生氏の試合応援に駆けつけた際の結果や、有名企業のPRに関わった直後の業績変動など、挙げ出せばキリがないほどの「事例」がネット上にリストアップされた。客観的に見れば、多忙な芸能人が日々多様なトピックに触れていれば、そのうちの幾つかが事後に社会的なニュースとリンクするのは確率統計上まったく不思議ではない。だが、当時の熱狂したネット空間において、合理的説明が聞き入れられることはなかった。