「最中」の読み方はどれが正解?さいちゅう・もなか・さなかの違いと由来
「最中」の読み方はどれが正解?さいちゅう・もなか・さなかの違いと由来について徹底解説いたします。専門家の見解をご覧ください。
和菓子をなぜ「最中」と呼ぶのか、その起源は平安時代の宮中行事と古典和歌にまで遡ります。
『拾遺和歌集』に収められている歌人・源順(みなもとのしたごう)が詠んだ以下の短歌が、直接のルーツとされています。
「水の面に 照る月なみを かぞふれば 今宵ぞ秋の もなかなりける」
この歌にある「秋のもなか」とは、陰暦8月15日(十五夜・中秋の名月)を指す言葉です。秋のちょうど真ん中の夜に出る満月を、当時の貴族たちは風流を込めて「最中の月(もなかのつき)」と呼びました。
時を経て江戸時代中期、吉原の菓子処「竹村伊勢」が、餅米の粉をこねて蒸し、薄く焼いた丸い干菓子を考案しました。その丸く白い焼き上がりが十五夜の満月に酷似していたことから、宮中の故事にちなんで「最中の月」と命名して売り出されたのが和菓子としての始まりです。
江戸後期になると、この焼き皮の間に小豆餡を挟む現在のスタイルが誕生し、爆発的な人気を博しました。やがて名称から「月」が省略され、餡を挟んだ菓子全般を「最中(もなか)」と呼ぶ文化が日本全国へ定着したのです。