駅直結の変革から10年――明石の図書館が日本の街づくりを激震させ続ける本当の理由
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かつて明石市立図書館は明石公園の敷地内に静かに佇んでいた。緑豊かな環境ではあったものの、駅から少し離れており、わざわざ足を運ぶ必要があった時代だ。大きな転機となったのは駅前再開発に伴う移転である。アクセスは一変した。改札を出て雨に濡れることなく到着できる抜群の立地は、利用者の層を一気に押し広げた。
買い物帰りの主婦が夕飯の買い出しのついでに新刊本を手にとり、通勤途中の会社員が閉館間際に返却ポストへ駆け込む。単なる「目的地」から「生活の通過点」へと変貌を遂げたことが、利用頻度の爆発的な上昇を導いた。立地こそが最大のサービスであるという事実を、これほど雄弁に物語る事例は他にない。