唇の周りが赤いヒリヒリ…舌なめずり皮膚炎の原因と正しい治し方

唇の周りが赤いヒリヒリ…舌なめずり皮膚炎の原因と正しい治し方に関する専門家の意見を丁寧に解説いたします。

唇の周りが赤く腫れ、ヒリヒリとした痛痒さを伴う「舌なめずり皮膚炎」は、医学的には「舐め皮膚炎(なめひふえん)」や接触皮膚炎の一種として分類されます。この疾患を引き起こす最大の要因は、乾燥や違和感を紛らわせようとして無意識に舌で唇の周りを舐め回す行為そのものです。

一見すると、唾液によって口元が潤っているように思えますが、実際には正反対の現象が皮膚で起きています。唾液に含まれるアミラーゼやリパーゼといった消化酵素は、デリケートな皮膚の角質層を刺激してバリア機能を徐々に溶かしてしまいます。さらに、皮膚についた唾液が蒸発する際、皮膚内部にもともと保持されていた水分まで一緒に奪い去るため、舐める前よりも過酷な過乾燥状態に陥ります。「乾燥するから舐める→バリア機能が壊れてさらに乾燥する」という破壊的なループが形成されるのです。

混同されやすい症状として「口唇炎」や「口囲皮膚炎」が挙げられますが、それぞれ発症部位と機序に明確な違いがあります。

  • 舌なめずり皮膚炎:舌が届く範囲(唇の輪郭を取り囲むドーナツ状の皮膚)が赤く荒れ、皮がむけたり亀裂が入ったりする。
  • 口唇炎:赤唇部(唇そのもの)が主たる炎症部位で、ひび割れや皮むけが生じる。
  • 口囲皮膚炎:口の周りに小さな丘疹(赤いブツブツ)や膿疱が多発する疾患で、ステロイド外用薬の長期連用や酒さ(しゅさ)体質などが背景にあるケースが多い。

自身の症状がどのタイプに該当するのかを正しく見極めることが、適切な治療への第一歩となります。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest