日本三大うちわの決定的な違いとは?房州・京・丸亀の歴史と職人技
日本三大うちわの決定的な違いとは?房州・京・丸亀の歴史と職人技について知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。
千葉県南房総市および館山市を中心に作られる房州うちわは、関東で唯一、国の伝統的工芸品に指定されているうちわです。その誕生は江戸時代後期に遡り、もともとは江戸(東京)で生産されていた「江戸うちわ」の原料竹供給地であった房総地域で、明治初期から本格的な製造が始まりました。1923年の関東大震災を契機に、東京のうちわ職人が原料の豊富な南房総へと移住したことで、一大産地としての地位を確立した歴史を持ちます。
房州うちわの最大の魅力は、自生する「女竹(メダケ)」の特性を活かした丸柄構造にあります。持ち手の部分を削らずに丸い竹のまま残し、先端部分のみを細かく等分に割いて骨を作ります。竹のしなりをそのまま活かした骨組みは非常に柔軟で、手首に負担をかけずに滑らかで心地よい風を生み出すのが特徴です。
さらに、柄の付け根部分に施される「窓」と呼ばれる美しい編み込み模様も大きな見どころです。竹の選別から骨割り、編み立て、紙貼り、筋入れまで全21の工程が存在し、そのほとんどが熟練職人の手作業によって行われています。