「々」の読み方は?漢字ではない驚きの真相と単体入力テクニック
「々」の読み方は?漢字ではない驚きの真相と単体入力テクニックの背景について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。
漢字ではないとすれば、この記号にはどのような名前がついているのでしょうか。正式名称は「同の字点(どうのじてん)」といいます。「同じ文字を重ねる点」という意味から命名された学術的・規範的な名称です。
一方で、デザイン業界、出版・校正現場、あるいはITの現場で広く定着しているのが通称「ノマ」または「ノマ記号」という呼び名です。この奇妙な名前の由来は、記号の形状を分解するとカタカナの「ノ」と「マ」を組み合わせたように見える点にあります。文字の形状をそのまま略称にする手法は、印刷現場の組版工や編集者が口頭で素早く指示を出すための「符丁(業界用語)」として昭和初期以前から自然発生的に定着したものです。
歴史をさらに遡ると、踊り字の歴史は3000年以上前の古代中国にまで行き着きます。殷・周時代の青銅器に刻まれた「金文(きんぶん)」において、文字の右下に二本の平行線「=」を添えて「前の文字を繰り返す」というルールが存在していました。この重文符号「=」が、木簡や竹簡の時代を経て草書体へと変化する過程で崩れ、やがて現在の「々」のフォルムへと洗練されていきました。日本には奈良時代から平安時代の漢文訓読資料とともに輸入され、貴族や僧侶の筆記において文字の書き写しを効率化するツールとして重宝されてきた歴史があります。