インジェクション加工肉の危険性と真実|霜降り肉の見分け方や加熱基準
インジェクション加工肉の危険性と真実|霜降り肉の見分け方や加熱基準の重要ポイントをご紹介します。最新トレンドが詰まっています。
インジェクション加工肉を取り扱う上で、添加物以上に命に関わる重大な懸念が腸管出血性大腸菌(O157やO111)などによる食中毒リスクです。一般的な牛の一枚肉(ブロック肉)であれば、仮に食中毒菌が付着していたとしても、菌は肉の表面にとどまります。そのため、表面を強火でしっかり焼き固めさえすれば、内部が赤い「レア」や「ミディアムレア」の状態で食しても安全とされています。
ところがインジェクション加工肉の場合、無数の針が肉の表面から深部へと貫通します。その際、もし肉の表面にわずかでも食中毒菌が付着していれば、針が菌を巻き込み、肉の中心深くまで押し込んでしまう構造的欠陥を抱えています。つまり、外側だけを香ばしく焼いても、中心が生焼けであれば、体内で増殖したO157が重篤な溶血性尿毒症症候群(HUS)などを引き起こす引き金になりかねません。
厚生労働省の衛生ガイドラインでは、結着肉や牛脂注入肉などの加工肉について、「中心部を75℃で1分間以上加熱すること」を義務付けています。中心部まで完全に熱が通り、赤みが完全に消えるまで加熱しなければ、安全は担保されません。「ステーキ=レアが美味しい」という固定観念のままインジェクション肉を調理することは、極めて無謀な行為であると認識する必要があります。