余因子の求め方を徹底解説!符号のルールから3次4次展開と逆行列まで

余因子の求め方を徹底解説!符号のルールから3次4次展開と逆行列までにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

余因子の最も強力な実用例が、正方行列の行列式を行や列に沿って分解する「余因子展開(ラプラス展開)」です。

余因子展開の公式:
任意の第 $i$ 行に沿った展開:
$$\det(A) = a_{i1}\tilde{a}_{i1} + a_{i2}\tilde{a}_{i2} + \dots + a_{in}\tilde{a}_{in} = \sum_{j=1}^n a_{ij}\tilde{a}_{ij}$$

任意の第 $j$ 列に沿った展開:
$$\det(A) = a_{1j}\tilde{a}_{1j} + a_{2j}\tilde{a}_{2j} + \dots + a_{nj}\tilde{a}_{nj} = \sum_{i=1}^n a_{ij}\tilde{a}_{ij}$$

余因子展開の最大のメリットは、「どの行・どの列を選んで展開しても、得られる行列式の値は完全に一致する」という普遍性にあります。したがって、計算を劇的に楽にするための黄金律は「0が最も多く含まれる行、または列を選んで展開すること」です。

成分が $0$ である箇所は、余因子をどれほど真面目に計算しても $0 \times \tilde{a}_{ij} = 0$ となり計算不要になるため、計算工数を一気に半分以下へ圧縮できます。

行列式の計算法比較:サラスの公式 vs 余因子展開 vs 掃き出し法

大学初年次の線形代数において、どの場面でどの計算法を選択すべきかを以下の比較表にまとめました。

計算手法適用可能な次数・計算量メリット・特徴編集部の見解・実務上の注意点サラスの公式
(Sarrus' rule)2次および3次限定
計算ステップ:6項の乗算斜め方向の積を足し引きするだけで直感的に速く解ける。4次以上には絶対に適用不可。試験本番で4次行列にサラスを適用して0点になる学生が多発するため厳禁。余因子展開
(Laplace expansion)任意の $n$ 次正方行列
(手計算は3次〜4次が中心)行列の次数を1段階ずつ下げられる。0が多い行列で圧倒的優位。0が少ない4次行列を手計算すると3次小行列式が4つ発生し膨大。行基本変形で0を作ってから展開するのがベスト。掃き出し法・三角化
(Gaussian elimination)任意の $n$ 次正方行列
計算量:$\mathcal{O}(n^3)$上三角行列に変形すれば対角成分の積だけで行列式が求まる。5次以上の巨大行列や数値計算プログラミングでの世界標準。手計算では分数の計算ミスに配慮が必要。
伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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