希代の異母兄弟:伊勢谷友介と山本寛斎、交錯する表現と血脈の真実
希代の異母兄弟:伊勢谷友介と山本寛斎、交錯する表現と血脈の真実の全体像を丁寧に掘り下げてご紹介します。
伊勢谷が表現の主戦場に選んだのは日本映画界だった。2004年の映画『CASSHERN』で魅せた圧倒的な荒削りのカリスマ性、そして『るろうに剣心 京都大火編』で演じた四乃森蒼紫の冷徹な佇まいは、観客の網膜に焼き付いて離れない。彼の演技には常に、どこか危うさと高潔さが同居していた。
寛斎はその姿を、誰よりも熱心な観客として見つめていた。映画の試写室を出た寛斎が、周囲のスタッフを捕まえては「あいつの眼を見たか? 凄いだろう」と破顔していたというエピソードは、二人の絆の深さを物語る。ファッションと映画、フィールドは違えど、観る者の感情を根底から揺さぶる「熱風」を巻き起こす点において、兄弟は完全に共犯関係にあった。